世界遺産に勧告された「明治日本の産業革命遺産」。
6月28日からドイツのボンで開催される第39回世界遺産委員会で登録が正式に決定されることになりました。
その中でも、萩市は大河ドラマで放送中の『花燃ゆ』の舞台ということで注目されています。
世界遺産候補の萩市を観光するならここ
世界遺産に登録されると、日本では19番目の世界遺産になります。
世界文化遺産としては15番目、産業遺産としては石見銀山遺跡とその文化的景観、富岡製糸場と絹遺産群につづく3番目となります。
萩市には萩反射炉、恵美須ケ鼻造船所跡、大板山たたら製鉄遺跡、萩城下町、松下村塾の5ケ所があります。
萩城下町は「城跡」「旧上級武家地」「旧町人地」の3地区です。
また、萩市は全国でも唯一、一つの市内に3つの「伝統的建造物群保存地区」を有しています。
即ち街並全体を重要文化財指定したようなものです。
ですから散歩するだけで独特の風情を味合うことが出来ます。
街全体がコンパクトなので、それぞれを廻るのにもそう時間はかからないでしょう。
それ以外にも重要文化財に指定された民家や城関連の長屋、お寺の建築物などがいくつもあります。
また、JRの萩駅の駅舎も近代建築ながら登録文化財となっています。
世界遺産候補の萩市の観光で松下村塾へ
現在、NHKの大河ドラマで放送中の『花燃ゆ』の舞台となっている松下村塾は、ぜひ行きたい観光地の一つです。
松下村塾の建物は復元したものではなく修復はしていますが元々のものです。
また、場所も昔のところのままです。
元々、松下村塾は吉田松陰が実家の杉家の納屋を改造したものであり、松陰が亡くなった後に兄の杉民治が邸内に小さい祠を建て松陰を祭ったのですが、明治40年に松下村塾出身の伊藤博文と野村靖が中心になり萩城にあった別の神社を杉家の邸内に移築して現在の形にしたものです。
従い、神社が松下村塾の隣に建てられたのです。
松下村塾とは吉田松陰の叔父・玉木文之進が天保13年(1842)に自宅で私塾を開いたのが始まりです。
次いで久保五郎左衛門、そして28歳の松陰が継いでいきます。
世界遺産候補の萩市で吉田松陰とは
松陰は身分や階級にとらわれず塾生として受け入れました。
そして、わずか1年余りの間に、久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤博文などの幕末維新期に活躍した多くの人材を育てたのです。
平成26年3月29日、明倫小学校の新しい校舎が竣工されました。
大河ドラマ「花燃ゆ」で松陰は国禁を犯しただとか、野山獄に二度も投獄される罪人扱いで、藩からはむしろ厄介者扱いされています。 しかし、現代では、こと萩においては松陰先生と呼んで憚らない人がいたり、松陰神社、松下村塾が大切に保存されています。いつから松陰は偉人として認識されるようになったのでしょうか?
吉田松陰はいわば革命の父ですから、一般には維新後です。
旧体制の秩序からは疎んじられて当然ですが、革命が成功すれば、革命指導者の先生・偉人ということになります。
まとめ
世界遺産候補として、一層注目される萩市。
町の景観を守るための厳しい規制もあるようですが、貴重な世界遺産の資産としてこれからも守っていってほしいと思います。